妄想挿話製作所(旧)


休止した荒野(主に5)の妄想挿話の保管庫です。念のため「はじめに」に目を通しておいてくださいね。

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倫理も正義も関係ないわ

親愛なるジェーン・マクスウェル嬢

何て始めればいいのかわからないとハンペンに相談したら、
まずは挨拶からだと言うのでそうすることにする。
久しぶり。元気ですか。
直に話してもよかったのだけれど俺たちも世界中を回っているし、
ここならジェーンにすぐ渡せるだろうからということで。
ハンペンに教わりながら、この手紙を書いています。
名前以外の文字を書くのは珍しいから、色々間違うと思う。ごめん。




上の染みふたつは、次に書くことを考えていてインクが垂れてしまったものです。
セシリアや爺ちゃんの手じゃそんなこともないのに、俺の手だとペンはあまり思うようにならない。
向かないのかもしれないな。ザックみたいに。

閑話休題(このつづりはハンペンに教わった)
ジェーンが以前言ってたことに、俺は何か返さなきゃいけない気がしてそれは、、
ジェーンが思うことと俺が思うことが違うと思ったから。
ジェーンはジェーンのことを話してくれたから、俺も自分で話すことをしなければ、と、
ずっとずっと考えてた。
だから、できるかぎり答えようと思って、書いている。

その場の勢いで助けられるのは嫌だ、優しさは本当に大切なものにだけ向けて。
ジェーンはそう言ってたよね。
あの時も 今も、俺には「本当に大切なもの」がわからない。
ザックもセシリアもハンペンもジェーンもマクダレン氏もアースガルズも
エマ博士もバーソロミュー船長もスイートキャンディ号の船員たちも
アーデルハイドの国民たちもコートセイムの子供たちもセント・セントールの盲目の人も!
立ち寄った町、出会った人の何もかもが、俺にはみんな大事なものに思う。
その人たちがそう思ってなくても、、、たぶん俺は、そう思う。

爺ちゃんが言ってた。
全ての命はつながっていて、どこが欠けても悲しむものがいる。
だからヒトは精一杯手をのばして、できる限りの力を尽して、他人のために戦うんだ、って。

爺ちゃんの言葉を、俺はまだ信じていたい。
甘い考えかもしれないけど、そう信じて戦い抜くことが。



俺がロディ・ラグナイトとして生きるのに、必要な気がするんだ。








「気負っちゃって、まア」
読み終えた手紙を畳みながら、少女は金のちぢれ毛を揺らして溜め息をついた。
呆れたような、感心したような、どちらにもとれる様子である。
ねェ、ロディ。少女は心の内で呟いた。
大切なものがふたつ以上できたら、もうどちらにも等しくはできないのよ。
どんなに否定したって、ヒトはそうなってしまう。アタシはそれを知ってる。
それでもアンタ、同じことを言える?
「……言いかねないわね、アイツなら」そう苦笑して手紙を元のように収める。
手紙の主である少年が、彼の意思でもって、自分とは違うやり方を選ぶというのなら。
それもまた一興だ、と少女は思ったのである。
何より、少年ならやれるのではないか、という自覚のない期待が、少女の内にはあったのだった。

鍵つきの引き出しに手紙をしまった瞬間、ふと一抹の予感がよぎったのを少女は感じた。
フォトスフィアと呼ばれた金属球が落下したときよりも、ずっと胸に迫る、それは恐れの予感だった。



その頃少年が向き合わされていた真実を、少女が知るのはもう少し先の話である。







はい、初書きロディ&ジェーンでした。実はロディはFで前にも書いたんですけど、いろんな事情でボツになったんで(苦笑)
読まれた方には解る通り、時期は堕ちた聖域~ゲートジェネレーター前です。どちらでも読めるようにはしていますが、イメージは1ロディです。やってないのにな!(空笑)

コートセイムでのイベント、最初はジェーンの言う意味がよくわからなくて、でも行動から見るロディのイメージとは何か違うから、いつか答えを返さなきゃいけない、とずっと思っていました。
倫理も正義も~という言葉からは外れたように見えますが、「昔のロボットものの少年主人公のような」感じを、なんとなく形にできたように思います。
もともと信念を貫く感じが書きたかったんだしね。

もーちょい長い予定でしたが、結局短くなりました。まあ筆下手な(と思う。セシリアとかと比べたら)やつの手紙だからこんなもんだろ!<言い訳くさい
読了ありがとうございました。


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