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妄想挿話製作所(旧)


休止した荒野(主に5)の妄想挿話の保管庫です。念のため「はじめに」に目を通しておいてくださいね。

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SS 「姉」の意地

にこにこよりも、へらへら。
てくてくよりも、ふらふら。
だから、いつも、怖くなる。

「きゃあッ」
「おっと」
足を滑らせた前者の声の主は、後者の声の主にひょいと背を支えられた。
「怪我はないかい、キャロル?」
「ハ、ハイ。すみませんチャックさん……」
「ん~。怪我がないならいいんだけどさ。後ろ向きながら歩くのは危ないよ?ただでさえキャロルは危なっかしいし」
「私ドジじゃないですよ!ッきゃう!」
踏み出した先から前のめりに転びかける彼女を、さっと黒い袖が抱きとめた。
「ほら、危なっかしい」
笑いながら自分を立たせる、細身のくせに硬い腕が、彼女にはなぜか腹立たしい。
「……チャックさんに、言われたくないです」
歩きながら言い返す。隣をふらふら歩く彼は、相変わらずへらりと笑って。
「ん?僕は運動神経いい方だけど?」
「私だって教授に筋がいいって褒められますよ!」
気づけば強く返していた。
義父の言葉を、あまり信じてはいないのだけれど、ここで負けては駄目だと感じた。
この人だけには勝っていたい。年は下でも、「上」でありたい。

……どうして?



穏やかな田舎町で、約束をした。
『だれもあなたをおいていきませんよ』
しっとりと冷たい、安堵と畏怖を感じる腕の中で、誰もがその言葉に肯くのを聞いた。

けれど、彼だけは。
約束をしなかった、彼だけは。
気がつけばいつも視界から消えて、ふらふらと後ろを歩いているから。
いつの間にか、はぐれてはいやしないかと、つい確かめてしまうのだ。

……年上なのに。

――年上だから。



「うん、キャロルはすごいよね。えらいえらい」
「勝手に頭撫でないでください。リボンが崩れます」
「それは失礼」
栗色の髪に載せられた手のひらがつと退いて、そのまま彼女の手を握る。
「チャックさん?」
「話してたらディーンたちと離れちゃったねえ。ちょっと急ごうか」
言葉どおり少し速められた足に彼女は腕ごと引っ張られる。意外に大きな手は、ベリーの樹に似た温もりをしていた。
「はうう~」
「ああ、速かった?ごめんね」
「…………あの、何でこのままなのですか?」
「んー、僕がそばにいるとキャロルがよく転ぶみたいだから、こうしとけば助けられるかなーと思って」
鮮やかな金髪を揺らして、へらっと、彼は笑う。
「……チャックさんがいなくても転んでますよ。自慢にもなりませんけど」
自意識過剰じゃないですか、と彼女が言うと、手厳しいな、と彼は苦笑した。
――でも。
彼女がそう口にしかけた時。
「キャロルーッ、チャックーッ、メシにしようぜーッ!!!」
前方で激しく腕を振る少年の後から、娘のおっとりした声が続く。
「はやくしないとなくなりますよー」
「ええッ、それは駄目ですッ」
「あー、また焼きそばかな? ディーンも飽きないなあ」
「暢気に言ってる場合じゃないです、走りますよッ!」
ぐいっと彼の手を引っ張って、彼女は目いっぱい走り出す。浮かんだ言葉を振り払うように。
「キャロル、危ない、危ないって」
これからも、何度でも転ぶだろうけれど――傍にいたら、もう少し怪我は減るかもしれない。
大人のくせに迷子のような人に、そんなことは絶対に言わない。
「いいからチャックさんも走ってくださいッ」
「……了解」
高く響く二人分の足音は、少なくとも「ふらふら」ではなかった。






わああああああああああああっ!!!!
ついにやっちゃったよチャロル!
全然甘くないよチャロル!
……ていうかこれむしろロルチャ?

すいません文章が荒れています。
チャックがどうしても偽者だよーしくしくしく。
よそと被らない&できるだけ原作っぽく、を目標にしているのですが
チャックは上手くつかめないままゲーム手放しちゃったんでにんともかんとも。

私の中で二人は「姉弟」イメージになってます。
キャロルがチャックに手厳しいのは、自分がしっかり面倒を見ている、という甘え方が彼女にとって一番楽だからかな、と思うのです。
言い換えると「まったくもうお兄ちゃんはッ」っていうノリですw
本人からも周囲からも、その状況が許されている。

一方チャックはまだちょっと距離置いていると思います。ポンポコ山クリア直後を想定しているので。
あと意識的にではなく、多分に一人旅での癖として、絶対マイペースで歩いていると思うのですよ奴は。
それでキャロルに仲良く怒られているといいw
この時期は人に近づきつつも、独りのほうが気楽だなあ、とちょっと思っている気がします。

しかし甘いものを書きたかったのに、胸きゅんな仕掛けが全然生きてないなあ。
もうちょっと精進しよう。

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